Jovian-Cinephile1002’s blog

古今東西の映画のレビューを、備忘録も兼ねて、徒然なるままに行っていきます

『ラフ・ナイト 史上最悪!?の独身さよならパーティー』 -女の友情の美しさと醜さを目撃せよ-

ラフ・ナイト 史上最悪!?の独身さよならパーティー 45点

2018年9月27日 レンタルDVD鑑賞

出演:スカーレット・ジョハンソン ケイト・マッキノン ジリアン・ベル イラナ・グレイザー ゾーイ・クラヴィッツ

監督:ルシア・アニエロ

 

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 原題はRough Night、≪大荒れの夜≫の意である。『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』の女性版でもあるし、『バチェロレッテ あの子が結婚するなんて!』や『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』の亜種というか系列作品でもある。

 ジェス(スカーレット・ジョハンソン)とアリス(ジリアン・ベル)、フランキー(イラナ。グレイザー)、ブレア(ゾーイ・クラヴィッツ)の4人は大学生時代からの親友。一生変わらぬ友情を誓った仲である。大学卒業後10年、ジェスは政治家を目指して選挙運動中、そして婚約者のピーターとの結婚も迫っていた。旧知の4人にジェスのオーストラリア留学時代のルームメイト、ピッパ(ケイト・マッキノン)も含めて5人はマイアミにてバチェロレッテ・パーティーを行うこととなる。それがとんでもない騒動の幕開けとなるとも知らず・・・

 マイアミは、LAほどではないが、数多くの映画の舞台となってきた。しかし、ここで思い浮かんでくるのは『マジック・マイク』、マシュー・マコノヘイがキッドと共に旅立って行った先がマイアミである。男性ストリッパー、マジック・マイク風に表現すれば、メイル・エンターテイナー(male entertainer)である。そして彼らの仕事と言えば、女性に奉仕することである。バチェロレッテ・パーティーと言えば、メイル・エンターテイナーが定番らしい。本作では、ジェスの独身最後の夜に思いっきり羽目をはずすべく呼んだストリッパーを、アクシデントによりアリスが殺してしまう。元々、亀裂が入っていたというか火種をはらんでいた彼女らの関係は、ここからドラマチックに展開していく。それを目の当たりにする我々男性陣は、女の友情の美しさの裏にある脆さ、儚さに、時に失笑し、時に戦慄するのである。

 映画として映像や音楽、脚本、演技などの面で特段に優れた点も悪い点というのも見当たらない。DVDスルーとなったのもむべなるかなという作品である。台風で何もすることがないという時に、暇つぶしがてら観るのには適しているかもしれない。