バービー 60点
2023年8月11日 MOVIXあまがさきにて鑑賞
出演:マーゴット・ロビー ライアン・ゴスリング
監督:グレタ・ガーウィグ
簡易レビュー。
あらすじ
量産型バービー(マーゴット・ロビー)は、その他のバービーたちやビーチの男性のケン(ライアン・ゴスリング)たちと、バービーランドで完璧な毎日を過ごしていた。ある日、自らの体に異変を感じたバービーは、変てこバービーの助言に無理やり従わされて、ケンと共に人間の世界を目指すことになり・・・
ポジティブ・サイド
『 ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY 』でのハーレイ・クインと並ぶ、マーゴット・ロビーの statement role となった感あり。スタイルの良さもさることながら、あの人形的な無機質な目はなかなかできない。CGでちょっといじくったのだろうか。いずれにしてもはまり役であることは間違いない。
バービーランドとリアル・ワールドのギャップを、ブラック・コメディ形式で映し出すという選択は悪くない。フェミニズムが支配する世界=バービーランドとマチズモが巧妙に隠蔽された世界=リアル・ワールドという対比と、大人と子どもの感性の対比が同時に描かれていて笑ってしまうのだが、その笑いが落とし穴になる。こちらがあちらを笑うというのは、あちらがこちらを笑うことでもあるのだから。
しっちゃかめっちゃかな物語をきれいに着地させたグレタ・ガーウィグ監督の手腕に拍手。
ネガティブ・サイド
こと日本においては、バービーの果たしてきた役割があまり理解されていないと思われる。あるいは期待された役割自体がそれほど果たされていない。嘆かわしいことに、車椅子バービーや義手義足バービーを売り場で見つけてショックを受ける親が一定数(というか多数)存在するのが現実である。映画もこの点をかなりスルーしている。眼鏡バービーや補聴器バービーぐらいは登場させても良かったのではないだろうか。
あとはマテル社の幹部か。ケンの思想を変えてしまう元凶はこの連中にすべきではなかったか。
総評
出だしから『 2001年宇宙の旅 』のパロディで笑ってしまう。その他の先行作品へのオマージュもいっぱいなので、映画通ならそうした Easter Eggs を探すのも鑑賞時の楽しみの一つになる。ただ小さい子供連れだと厳しいかな。少なくとも高校生ぐらいでないとストーリーの意義を理解するのに苦労する可能性は大である。
Jovian先生のワンポイント英会話レッスン
space-time continuum
時空連続体と訳される。SF作品や科学系の啓蒙番組では結構聞こえてくる。『 アントマン&ワスプ クアントマニア 』でも確か聞こえてきたと記憶している。英語リスニングに自信のある人は『 バービー 』のどこで聞こえてくるか、耳を澄ましてみよう。
次に劇場鑑賞したい映画
『 神回 』
『 セフレの 品格 プライド 』
『 リボルバー・リリー 』
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